悲劇の人生を喜劇に変えるには?「主人公は僕だった」

悲劇の人生を喜劇に変えるには?「主人公は僕だった」

会計検査官ハロルドは、毎日同じ日常を几帳面に繰り返しているが、ある朝、彼の行動を正確に描写する女性の声が聞こえてくる。声の主は悲劇作家のカレン・アイフルだ。カレンがラストでいかに死なせるかを悩んでいる主人公こそ会計検査官ハロルドだったのだ。それに気付いたハロルドは喜劇に変えようと定番の喜劇である「自分と敵対する女性に恋」をしてみたり、子どもの頃の夢を思い出し、ギターを買ったりしてみた。会計検査官ハロルドは愛すべき新しい人生を守り抜くことができるのか?。

そこで彼がとった驚くべき行動は…。

会計検査官ハロルドを演じるのは、アメリカでコメディアンとしてダントツの人気を誇っているウィル・フェレルだ。弱さが少し滑稽に見える彼の演技が、この作品をより味わい深いものにしてくれている。ダスティン・ホフマンや、エマ・トンプソンなどの有名な俳優が出演している。

死へと導かれる運命の主人公が、なんとかして自分の人生を守ろうと奮闘するコミカルな傑作だ。敷かれたレールの上から外れるために苦悩する主人公の姿に、ファンタジーでありながらリアルにその難しさが描かれている。自分の人生を喜劇にしてでも、悲劇には終わらせたくない。自分で変えられることがあるのに何もしないで人生を見つめている自分がいることに気付かされた。暮らしがちょっぴり幸せになる究極の癒しの映画だ。

■「主人公は僕だった コレクターズエディション」(2007/12/19発売予定)
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